それでも「ふるさと」

豊田直巳 写真・文

東日本大震災・原発災害から8年が経ち、記憶の風化が進みつつある中で、放射能汚染によって村や家族に何が起こったのか、村を追われた人たちの日々の暮らしや想い、ふるさとの再生を探る取り組みなどをいくつかの家族や仲間に着目して臨場感ある写真と文で描く。自分自身の再生と村の再生を一体のものとして仲間と取り組む元酪農家、日本一の山菜栽培をめざす農家、第二のふるさと「仮設」に暮らすおばあちゃんなどを主人公として物語っていく。そして、原発災害をどう記憶し、心に残し、震災後をどう生きるかを考えるきっかけを示す。

それでも「ふるさと」 全3巻

豊田直巳 写真・文
定価:本体6,480円
ISBNコード:9784540171864
発行:2018/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:AB 各32ページ

本を購入する(田舎の本屋さん)

それでも「ふるさと」
「牛が消えた村」で種をまく
「までい」な村の仲間とともに

豊田直巳 写真・文
定価:本体2,160円
ISBNコード:9784540171871
発行:2018/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:AB 32ページ

本を購入する(田舎の本屋さん)

「日本一、美しい村」とよばれた村が、福島県の北東部、阿武隈山地にありました。その村「飯舘」は「までい」な村とよばれます。
「までい」とは、この地方のことばで、「手間ひまかけて」「ていねいに」「心をこめて」といった意味があります。
この村の美しさは、村の人たちが、「までい」に田畑をたがやし、牛を飼い、村づくりを続けてきたたまものでした。乳牛50頭を飼う長谷川健一さんも、酪農家の仕事のかたわら地域の区長として、「美しい村」づくりを率先してきました。
その村に、放射性物質が降り注ぎました。そして、村には全村避難の指示が出され、「美しい村」は、「だれも住まない村」「牛が消えた村」になってしまったのです。
それでも、長谷川さんは「美しい村」が、家族や仲間とともに暮らした家や集落が、荒れ果てていくのを、ただ見ていることはできませんでした。
そこで、ふたたび、仲間とともに草を刈り、畑をたがやし、種をまきはじめます。

日本国際児童図書評議会(JBBY)の「日本の子どもの本2019」に選ばれました

他の作品はこちら



それでも「ふるさと」
「負けてられねぇ」と今日も畑に
家族とともに土と生きる

豊田直巳 写真・文
定価:本体2,160円
ISBNコード:9784540171888
発行:2018/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:AB 32ページ

本を購入する(田舎の本屋さん)

アイヌの人が「キトピロ」とよんだ山の恵み、高い香りと栄養価で知られる行者ニンニク。その栽培に夢をかけた農家がありました。菅野隆幸さん、益枝さん夫妻です。
種まきから収穫まで7年もかかり、ひじょうに成長がおそい行者ニンニク。二人は、その種を村のなかの広い畑に、森や林のなかにもまきました。
それから7年目の春3月、菅野さんが住む飯舘村に放射性物質が降り注ぎました。収穫目前の行者ニンニクの畑にも。
待ちわびた収穫・出荷はできなくなり、一家も村から避難することになりましたが、行者ニンニク栽培はあきらめませんでした。
家族とともに土と生きてきた農家の、百姓としての誇りがありました。「負けてられねぇ」と秘めた誇りが……。
一家を支えた田畑も、家族の団らんも、生まれそだった村もうばった放射能です。でも、「誇り」まではうばえませんでした。
菅野さん夫妻は、応急仮設住宅から、避難先に借りた畑に通いながら、行者ニンニクの栽培を再開しました。




それでも「ふるさと」
「孫たちは帰らない」けれど
失われた「ふるさと」を求めて

豊田直巳 写真・文
定価:本体2,160円
ISBNコード:9784540171895
発行:2018/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:AB 32ページ

本を購入する(田舎の本屋さん)

自然の恵みゆたかな、福島県北東部の高原の村-飯舘村から車で1時間ほど山を下った伊達市にある仮設住宅に、おばあちゃんたちは暮らしています。 放射能にふるさとの村を追われたのです。 村では広い敷地に何世代も住んでいましたが、ここは村の1軒分ほどの敷地に、約100軒もの仮設住宅が建ち並んでいます。 長屋形式で、板で仕切っただけの部屋では、「テレビの音がうるさい」といった不満も……。 でも、仮設住宅の暮らしに慣れるにつれて、近所付き合いも生まれ、友だちもでき、ここは「第二のふるさと」になってきました。 その一方で、春の山菜や秋のキノコ、一年中、いのちをつないでくれた味噌など、自然の恵みに生かされた村、「帰りたい村」への思いもつのります。 そして、避難から6年、避難指示は解除され、仮設住宅から出ていく日が近づいています。 おばあちゃんたちは、いま、「二つのふるさと」の間でゆれています。


 
 
 
 
 
 
 
 

著者

豊田直巳(とよだ なおみ)

フォトジャーナリスト。1956 年、静岡県に生まれる。 日本ビジュアルジャーナリスト協会(JVJA)会員。
長年にわたり、イラクやパレスチナなどの紛争地で取材を続けるとともに、アジア各地の内紛・内戦などの「見えない戦争」を取材。新聞や週刊誌、写真展や講演で報告し、テレビの報道番組でも報じてきた。
また、児童労働や貧困問題など制度的な差別構造にもカメラを向けてきた。劣化ウラン弾問題やチェルノブイリの取材経験をもとに、東日本大震災後は福島を中心に取材活動を継続し、映画製作にも取り組む。取材で出会った人々が、困難に立ち向かう姿を記録し、人々の記憶に残る仕事を、と心がけている。
著書には、『写真集・イラク戦争下の子どもたち』(第三書館)、『子どもたちが生きる世界はいま』(七つ森書館)、『戦争を止めたい』(岩波ジュニア新書)、『フォト・ルポルタージュ 福島を生きる人々』『福島 原発震災のまち』『福島「復興」に奪われる村』(岩波書店)、『フクシマ元年』(毎日新聞社)、『JVJA写真集 3・11 メルトダウン』(凱風社)などがある。
製作映画『: 奪われた村-避難5年目の飯舘村民-』『遺言~原発さえなければ』。

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祝!産経児童出版文化賞大賞受賞『それでも「ふるさと」』シリーズ
 教文館「ナルニア国日記」

大賞に豊田直巳氏「それでも『ふるさと』」全3巻
 第66回産経児童出版文化賞受賞作8点が決定

■西日本新聞 2018年5月5日
 「読書館」それでも「ふるさと」

■土と健康 2018年6月号 原発事故から7年 「写真の力」と「言葉の力」を合わせて
 伝える被災地の不条理、生きる強さ

■うたごえ新聞(週刊) 2018年7月16日
 放射能が降った村から

■子どもの本棚 2018年7月号
 記録を記憶にしたく…忘却への抵抗として

■河北新報 2018年7月22日
 「東北の本棚」原発事故後の闘い追う

■DAYS JAPAN 2018年3月号
 DAYSフォローアップ 豊田さん写真絵本『それでも「ふるさと」』 

■自治労東京 2018年3月1日(1285号)
 写真絵本/それでも「ふるさと」(豊田直巳 写真・文)のご紹介

■中日新聞 2018年3月7日
 原発事故知らない子どもへ 飯舘の苦悩伝えたい 7年取材の写真家が「絵本」

■琉球新報」 2018年3月7日
 「金口木舌」それぞれの7年

■日刊ゲンダイ 2018年3月12日
 飯舘村のある一家を追う写真ドキュメント

■週刊読書人 2018年3月16日(3231号)
 新刊 写真絵本シリーズ 『それでも「ふるさと」』全3巻

■神奈川新聞 2018年3月18日
 豊田直巳による写真絵本 『それでも「ふるさと」』全3巻

■自治労通信 2018年3・4月(789)
 写真絵本の紹介『それでも「ふるさと」』シリーズ全3巻

■じちろう 2018年4月11・21日合併号
 東日本大震災から7年 次代に伝え、残したい

■北海道新聞 2018年4月4日
 原発事故から7年 写真絵本 飯舘村の記憶「子供たちに」

■毎日新聞 2018年4月6日
 憂楽帳」美しい村から

■神戸新聞 2018年4月7日
 福島原発事故、次世代にどう伝えるか―飯舘村の7年を写真絵本に

■しんぶん赤旗 2018年4月28日
 くらし・家庭欄「子どもの本」

関連情報

2019/5/19

北青山のクレヨンハウスの連続講座『原発とエネルギーを学ぶ朝の教室』で
豊田直巳さんの講演(写真絵本のサイン・販売も)が開かれます。

原発とエネルギーを学ぶ朝の教室  ~Morning study of Silent Spring~

 

2019/5/5

豊田さんが写真パネルを無料で貸し出します。搬送料も無料です。開催を希望される方は公民館などで展示会場を確保して写真展を開くことができます(開催者が会場費を負担)。
寄付・カンパも受け付けています。

「豊田直巳写真展『フクシマの7年間~尊厳の記録と記憶』全国巡回プロジェクト」

http://toyoda-fukushima-photo.strikingly.com/#home

 

各作品ページのURLをQRコード化したリスト(PDF)はこちら

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