新特産シリーズ パッションフルーツ

米本仁巳・近藤友大 著

強い香りがトロピカル、大きな花はパッショネイトで、
パンチのきいた風味は一度食べたら忘れられない果物、パッションフルーツ。
近年は、健康果実として、若返り効果や栄養価のスゴさにも注目です。
本書はそんな熱帯果樹の栽培の実際と、愉しみ方を紹介。
プロの農家だけでなく、家庭でも簡単栽培できます。

新特産シリーズ パッションフルーツ

プロから家庭栽培まで
著者:米本仁巳・近藤友大
定価:本体1,600円+税
ISBNコード:9784540191213
発行:2020/7
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/予定頁数:B6 136ページ

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見た目が豪華で情熱的(パッショネート)というにふさわしい花。しかしその名の由来はキリストの受難(パッション)から。わが国では雄しべ・雌しべの形、配置からトケイソウの名がある。
パッションフルーツは連続して花蕾が着き、開花し、着花する。十分に栄養生長させることが、開花や結実確保には重要になる。
熟期になると果実はつるから落果する。高いところから落ちるとその衝撃で、果実内部が損傷し品質が低下することも。着色前に果柄部の離層ができる部分を洗濯バサミではさんでおくと、落果防止がはかれる。
もちろんそのまま食べてもおいしいが、アイスクリームにトッピングして甘酸調和を味わったり、蒸留酒を注いでカクテルにして愉しんだりしてもよい。幅広い味わい方ができるのも特徴。

著者

米本 仁巳(よねもと よしみ)

1954年、和歌山県生まれ。カリフォルニア州立ポリテクニック大学パモーナ校卒。現在は日本熱帯果樹協会代表理事。
おもな著書に、『熱帯果樹の栽培』『新特産シリーズ マンゴー』『新特産シリーズ アボカド』『庭先でつくるトロピカルフルーツ』『そだててあそぼう マンゴーの絵本』(いずれも農文協刊)など。

 

近藤 友大(こんどう ともひろ)

1981年、東京都生まれ。2013年、京都大学農学研究科修了。現在は宮崎大学地域資源創成学部准教授。
パッションフルーツ・アボカドなど熱帯果樹の栽培管理や生理生態に関する研究に従事。

 

日本熱帯果樹協会のホームページ

目次

  •  まえがき
  • 第1章 パッションフルーツの魅力
  • 1 魅力の果実、香り、花
  •  (1)パンチのきいた香り
  •  (2)高い糖と酸含量
  •  (3)果実は半分に切ってそのまま器に
  •  (4)皮が硬く輸送性、棚持ちにすぐれる
  •  (5)パッショネートな花は観賞性も十分
  • 2 栽培は容易、家庭でも楽しめる作型も
  •  (1)植えてから花が咲くまで早く、人工受粉で着果もほぼ一〇〇%
  •  (2)果実肥大も早い
  •  (3)生育旺盛なのでグリーンカーテンにもなる
  •  (4)育種も容易
  • 3 健康果実、若返り効果(栄養価)もスゴイ!
  •  (1)高い栄養価、多いビタミン
  •  (2)種子に含まれるポリフェノールにもアンチエイジング効果が
  •  (3)鎮静、精神安定、安眠効果も
  • 4 生食、加工用とも需要拡大中
  • 第2章 パッションフルーツとは
  • 1 原産地と来歴
  •  (1)ブラジル南部原産
  •  (2)栽培は世界的に拡大
  •  (3)日本への導入、栽培可能性
  • 2 生育特性と栽培のポイント
  •  (1)つる性植物
  •  (2)寿命は五年ほどだが、一~二年で植え替える
  •  (3)無霜地帯で露地栽培が可能、高温には弱い
  •  (4)開花特性と人工受粉
  •  (5)着果負担と果実品質 ――直立花の発生は成らせすぎのサイン
  •  (6)パッションフルーツの仕立て ――結果枝となる側枝は、垂らしても上向きに伸ばしてもよい
  •  (7)根は浅く広範囲、潅水、チッソ施肥が決めてに
  •  (8)収穫は落果果実をネットなどでキャッチ
  •  (9)減酸には一定の温度と十分な水の供給が必要
  • 第3章 それぞれの系統の特性といかし方
  • 1 トケイソウ科トケイソウ属
  • 2 わが国に適する種・品種・系統
  •  (1)ムラサキクダモノトケイソウ(Passiflora edulis)
  •  (2)キイロトケイソウ(Passiflora edulis f.flavicarpa)
  •  (3)交雑種(Passiflora edulis × Passiflora edulis f. flavicarpa)
  •  (4)その他のトケイソウ属の食用植物
  •  (5)今後の育種
  • 3 挿し木・接ぎ木は容易、優良系統は積極更新
  • 第4章 おもな作型、苗木の準備から植付け
  • 1 代表的な栽培パターン(作型)
  •  (1)亜熱帯の露地または無加温簡易ハウス栽培(年一~二作)
  •  (2)亜熱帯での電照栽培(年一~三作)
  •  (3)本州の加温ハウスでの育苗と露地栽培を組み合わせた作型(年一作)
  •  (4)本州における電照と冬季加温を組み合わせた作型(年二作)
  • 2 好適な園地・圃場、温度環境
  •  (1)排水・保水性のよい砂壌土
  •  (2)酸性土壌が好ましい
  •  (3)なるべく〇℃以下にはさせない
  •  (4)三〇℃以上で生育、開花・結実が抑制
  • 3 苗木の準備、植付けの実際
  •  (1)最初は購入苗で
  •  (2)本州の栽培には大苗が必要
  • 4 仕立て方 栽植間隔
  •  (1)垣根整枝か棚仕立て
  •  (2)家庭では行灯仕立て
  •  (3)栽植間隔
  • 5 必要な施設、支柱、棚など
  •  (1)支線は、収穫時の重さに耐える強度が必要
  •  (2)島しょ部でもハウスはあったほうがいい
  • 第5章 収穫までの栽培管理
  • 1 発芽、新梢伸長~開花まで
  •  (1)主枝の誘引、配置
  •  (2)結果枝の誘引、摘心
  • 2 開花・結実期
  •  (1)独特な開花特性
  •  (2)開花したらその日中に受粉する――人工受粉のやり方
  •  (3)一~二本の柱頭に受粉すればよいが…
  •  (4)クロマルハナバチも併用
  • 3 果実肥大期
  •  (1)結実後、花カスはすぐ取る
  •  (2)適正着果量は一結果枝三~五果程度
  • 4 収穫期
  •  (1)収穫は落果果実をキャッチ
  •  (2)着色不良果は日光浴で完全着色させる
  •  (3)収穫後は二〇~二五℃で湿度を保ち、有酸素下で一〇日間追熟
  •  (4)その他の管理
  •  《事例1》秋定植・初夏収穫、年一作栽培 西果樹園・西盛満さん
  • 5 肥培管理
  •  (1)チッソは多め、リン酸・カリは控えめに
  •  (2)リン酸・カリは元肥で、チッソは肥効を切らさないように
  • 6 おもな病気と害虫、登録農薬
  •  (1)おもな病気
  •  (2)おもな虫害
  • 7 その他作型(電照栽培、露地栽培)のポイント
  •  (1)亜熱帯地域での電照および簡易ハウス利用による栽培(年一~三作)
  •  (2)施設での育苗と露地栽培を組み合わせた作型(年一作)
  •  《事例2》寡日照・寒地での電照栽培、および暖地での主枝長四〇mT字型仕立て
  • 第6章 果実の食べ頃、加工・利用
  • 1 食べ頃の判定 ――「萎れたら食べ頃」は間違い!?
  • 2 果実の加工、利用法
  •  (1)まずは種ごと食べてみる
  •  (2)生食の場合はぜひ常温で
  •  (3)ジュースは酸味と香りをいかす
  •  (4)お酒との相性も格別
  •  (5)ドレッシング、バター
  •  参考文献
  •  あとがき

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