人新世(アントロポセン)の地球環境と農業

石坂匡身/大串和紀/中道宏 著

1万1700年前からの地質時代区分
「完新世」に「人新世」という新たな区分が必要と提唱されるほど、
人間活動により激変する地球環境。
その原因と結果を解説、
立ち向かうため日本農業にできることは何かを明らかにする

人新世(アントロポセン)の地球環境と農業

石坂匡身/大串和紀/中道宏 著
定価:1,980円(税込)
ISBNコード:9784540192128
発行:2020/3
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:四六 232ページ

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著者

石坂 匡身(いしざか まさみ)

1939(昭和14)年東京都生まれ。
1963(昭和38)年東京大学法学部卒業後、大蔵省で「農林予算担当」など財政の仕事に従事。その後、環境省で環境基本計画の策定などの環境政策の仕事に従事。環境事務次官を勤め1996(平成8)年退官。退官後、中央環境審議会委員、地球環境戦略機構(IGES)評議委員会議長、神奈川県環境審議会会長、(財)日本農業土木総合研究所理事などを歴任。(一財)大蔵財務協会理事長を務める。
主な著書に『環境政策学:環境問題と政策体系』(中央法規、2000年、編著)、『今、財政を考える』(大蔵財務協会、2012年)、『倭 古代国家の黎明』(大蔵財務協会 2017年)、『戦国乱世と天下布武』(大蔵財務協会 2019年)がある。

 

大串 和紀(おおぐし かずのり)

1950(昭和25)年佐賀県生まれ。
1973(昭和48)年九州大学農学部卒業後、農林水産省に入省。農林水産省、国土庁、福島県、徳島県、水資源開発公団で勤務。
九州農政局長を勤め2003(平成16)年に退官。その後、(財)日本農業土木総合研究所専務理事、(社)農村環境整備センター専務理事、(株)竹中土木常務執行役員を経て、岩田地崎建設(株)顧問。九州大学農学部非常勤講師。
農学博士、技術士(農業部門、総合技術監理部門)。

 

中道 宏(なかみち ひろし)

1939(昭和14)年長崎県生まれ。
1963(昭和38)年京都大学卒業後、農林水産省に入省。農林水産省、国土庁、秋田県で勤務。
構造改善局次長を勤め1992(平成4)年に退官。その後、水資源機構理事、農村振興技術連盟委員長、(財)日本農業土木総合研究所理事長、中央環境審議会委員等を務める。
工学修士、農学博士。

目次

  • 初章 限界値を超えた地球環境問題
  • 第1章 「人新世」の地球環境問題の本質―物質と生命がともに循環しなければ地球環境は維持されない
  • 第1節 いろいろな地球環境問題
  • 第2節 物質と生命がともに循環して地球環境は持続する
  • 第3節 なぜ対応が遅れたのか ―気候変動を例に
  • 第4節 文明と環境
  • 第2章 文明が持続するための働きかけ
  • 第1節 環境と経済と社会の統合 ―SDGs
  • 第2節 人類が育んできた叡智を習う ―日本からの発信
  • 第3章 私たちは地球環境問題に対応できるのか
  • 第1節 人口増加は止まるのか
  • 第2節 資源浪費型社会から脱却できるか
  • 第4章 環境倫理 どう考えていくべきか
  • 第1節 環境倫理とは
  • 第2節 これからの方向
  • 第5章 地球環境問題の最大の課題は農業
  • 第1節 農業と地球環境の密接なかかわり
  • 第2節 90億人を養えるのか
  • 第3節 国土に窒素・リンが溢れている
  • 第4節 生命が循環しなければ物質は循環しない
  • 第5節 気候変動による農業への影響
  • 第6章 健全で活発な農業生産を
  • 第1節 世界の食糧事情が緊迫するなかで国民を養っていけない
  • 第2節 日本の農業は物質と生命の循環を阻害している
  • 第3節 健全で活発な農林業生産が不可欠である
  • 第4節 いくつかの試みがあるが、進んでいない
  • 第5節 施策を総合化する
  • 第6節 公的支援と社会資本整備
  • 第7節 地域でコモンズを育み、ビジョンを共有する
  • 第7章 農業から地球環境問題に展望を拓くいくつかの試み
  • 第1節 本来の畜産に可能な限り回帰する
  • 第2節 木質バイオマスを健全に循環させる
  • 第3節 気候変動に備え水利システムを恒常的に見直す
  • 終章 日本農業が先頭に立ち、地球環境問題に取り組もう

書評・反響

■ 読者カードから ■

----- 2020/12 -----

 地球規模の化学肥料の埋蔵量や、日本でどれくらい投入されているかを具体的に知るうちに、稲わらを燃やすより、畑で元肥にした方がいい事など、これからの農業体験にいかしたい。

(福島県 自営業 50代 男性)

 

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■ 書評・ネットでの紹介など ■

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・『日本農業新聞』2020年10月4日 あぜ道書店(書評欄)
 「…日本農業が先頭に立って、地球環境問題に取り組むことが何よりも大切なことだと結んでいる。」

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