新版 病気・害虫の出方と農薬選び

米山伸吾/草刈眞一/柴尾学 著

防除の基本である、病気・害虫の発生生態にあわせた
的確な薬剤選択・散布タイミングのとり方を、
豊富な図版で実践的に解説。
系統別の薬剤選択ができるRACコードも各農薬に付記。
ローテーション防除の一助にも。

仕組みを知って上手に防除

新版 病気・害虫の出方と農薬選び

著者:米山伸吾/草刈眞一/柴尾学
定価:2,640円(税込)
ISBNコード:9784540151774
発行:2018/06
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:B5 192ページ

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キュウリ べと病と斑点細菌病との区別
ネギ ウイルス病とネギアザミウマとの区別
イチゴ うどんこ病の伝染と防ぎ方
アブラムシの生活環と加害

著者

米山 伸吾(よねやま しんご)

1931年東京生まれ。千葉大学園芸学部卒業。農学博士。茨城県園芸試験場環境部長、同農業試験場病虫部長などを経て退職。この間、国際協力事業団(JICA)の専門化として、1992~1994年と2000年にブラジル、1988年及び1998年にスリランカに派遣される。日本植物病理学会永年会員。

 

草刈 眞一(くさかり しんいち)

1948年京都府生まれ。大阪府立大学大学院修了。農学博士。大阪府立食と緑の総合技術センター(現大阪府立環境農林水産総合研究所)食の安全研究部長など経て、現在、大阪府植物防疫協会に勤務。

 

柴尾 学(しばお まなぶ)

1965年福岡県生まれ。岡山大学農学部卒業。農学博士。大阪府立環境農林水産総合研究所に勤務。アザミウマの生態と防除、各種農作物の総合的害虫管理(IPM)を中心に研究。日本応用動物昆虫学会代議員・編集委員、関西病虫害研究会評議員。

目次

まえがき

第1編 病気害虫の出方の仕組み
  • 1 病気の発生と発病環境
  •  1 ヒトの免疫機能は植物にあてはまらない
  •  2 病気が発生しやすい環境
  •   気温/湿度/降雨/風/土壌pH/肥料/土壌水分/土壌中の生物的要因/施設栽培
  •  3 病原菌の侵入方法
  •   気孔、水孔などの自然開口部から/傷口部分から/植物の表皮から/根部から
  •  4 環境による発病のグループ
  •   高温/低温/多湿(とくに水分過多)/乾燥/季節性
  • 2 害虫の発生と加害環境
  •  1 害虫の食性
  •  2 害虫が発生しやすい環境
  •   気温/湿度/光/発生回数と休眠/生育分布と環境/施設栽培
  • 3 病気・害虫の出方と防除適期
  •  1 病気
  • モザイク病/黄化えそ病/青枯病/斑点性の細菌病/べと病/疫病/うどんこ病/菌核病/さび病/苗立ち枯れ病/カビによる斑点性の病気/灰色かび病/半身萎凋病/つる割病、萎凋病/根頭がんしゅ病/細菌によるかいよう病、がんしゅ病/縮葉病、ふくろみ病/赤星病/胴枯病、腐らん病、輪紋病/白紋羽病
  •  2 害虫
  • アブラムシ/ハダニ/オンシツコナジラミ/マメハモグリバエ/メイガ類/アオムシ/タバコガ/ヨトウムシ/ネキリムシ/ナメクジ/ハマキムシ/ケムシ類/シンクイムシ/吸蛾類/カミキリムシ/カイガラムシ/スカシバ
  • 4 うまく防除できない理由をさぐる
  •  1 判断を誤った場合
  •  2 防除法を誤った場合
  •  3 防除適期をはずした場合
  •   地上部病害/地下部病害/害虫
  •  4 薬剤がかからない場合
  •  5 特効薬の選択を間違えた場合
  •  6 同じ病名でも病原菌は別という失敗
  •  7 間に合わせ散布で失敗
  •  8 耐性菌と抵抗性害虫
  • 5 病害・虫害の診断眼をみがく
  •  1 病原体による病徴の違い
  •   ウイルス、ウイロイド/細菌/ファイトプラズマ/糸状菌(カビ)
  •  2 病害の見分け方
  •   ウイルス病、ウイロイド病
      ファイトプラズマ病
      イネいもち病の進行型と停滞型病斑
      青枯病とほかの萎凋性病害との区別
      根にコブを生じた場合
      黒腐病と黒斑細菌病との区別
      軟腐病と腐敗病との区別
      ジャガイモの粉状そうか病とそうか病との区別
      ハクサイのえそモザイク病とゴマ症との区別
      キュウリのべと病と斑点細菌病との区別
      トマトの輪紋病と環紋葉枯病との区別
      キュウリの斑点病と炭疽病との区別
      ネギの黒斑病と葉枯病との区別
      ニンジンの根腐病としみ腐病との区別
      ホウレンソウの立枯れ性病害の区別
      苗立枯病の病原菌の種類と症状
  •  3 害虫被害の見分け方
  •   ネギのウイルス病とネギアザミウマとの区別
      ネキリムシとタネバエとコガネムシとの区別
      ヨトウムシとアオムシとの区別
      葉裏寄生のアブラムシと虫コブをつくるアブラムシとの区別
      ケムシ類とイラガ類との区別
      カミキリムシ類とスカシバ類、クキバチ類との区別
第2編 農薬の殺菌、殺虫の仕組みと耐性菌、抵抗性害虫の発生
  • 1 病原菌と殺菌剤
  •  1 殺菌剤の種類と殺菌作用
  •  2 予防薬(接触型)と治療薬(浸透型)
  •  3 残効性
  •  4 耐性菌対策と混合剤
  •  5 化学合成殺菌剤と生物農薬
  • 2 殺菌剤の作用機作とメカニズム
  •  1 核酸合成阻害剤
  •  2 有糸分裂阻害剤
  •  3 呼吸阻害剤
  •  4 アミノ酸・タンパク質合成阻害剤
  •  5 浸透圧シグナル伝達
  •  6 脂質および細胞膜合成系
  •  7 ステロール合成阻害剤
  •  8 細胞壁合成阻害剤
  •  9 メラニン合成阻害剤
  •  10 宿主植物抵抗性誘導剤
  •  11 多作用点接触活性
  •  12 作用機作不明
  • 3 害虫と殺虫剤
  •  1 殺虫剤の種類
  •  2 殺虫剤が昆虫体内に取り入れられる仕組み
  •   昆虫体内への侵入/植物体内への浸透/昆虫の気門封鎖
  • 4 殺虫作用のメカニズム
  •  1 接触剤の作用発現過程
  •   殺虫作用の3つの要因/抵抗性害虫/選択毒性
  •  2 殺虫剤の作用機構
  •   神経と筋肉を標的/成長と発育を標的/呼吸を標的/中腸を標的/その他
  • 5 殺虫剤を使いこなす
  •  1 主要な殺虫剤の特徴
  •  2 殺虫剤の使い方
第3編 農薬選びと防除の仕組み方
  • 1 薬剤耐性菌・抵抗性害虫を減らす防除対策
  • 2 各作物の防除の基本と農薬剪定の考え方
  •  1 イネ
  •   本田での防除/病気/害虫/混合剤の使い方/投げ込み剤と側条施用剤
  •  2 野菜
  •   トマト/ナス/ピーマン/キュウリ
      キャベツ/ハクサイ/レタス/ネギ
      ダイコン/ニンジン/ジャガイモ
  •  3 果樹
  •   ナシ/ブドウ/モモ/リンゴ/カキ/ミカン
第4編 農薬の上手な使い方
  • 1 剤型の選び方
  • 2 展着剤の使い方
  •  作物によってちがう薬剤の付着度/展着剤の種類
  • 3 混合剤の使い方
  • 4 薬剤の適正濃度
  • 5 農薬の薄め方、溶かし方
  •  上手な薬剤の混合法/混合する場合の注意点
  • 6 農薬散布の基本
  •  病気は全面、害虫は部分に/散布のタイミング/噴口は上向き、上下左右に動かす/散布時の注意/農薬の飛散による周辺作物への影響防止対策
  • 7 薬剤のローテーション
  • 農薬の作用機作分類 IRACコード表/FRACコード表

書評・反響

■ 読者カードから ■

----- 2020/3 -----

作物別に防除方法が解説されておりますので、大変わかりやすい。農薬を選択する時、非常に参考になります。

(静岡県 農業 80代 男性)

 

 

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・『日本農業新聞』2018年7月4日 にて紹介

・『農耕と園芸』2018年8月号 「BOOKS」にて紹介

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