ジャガイモと塩と油。
ポテトチップスの材料は3つだけでシンプルだし、
つくり方も簡単そうだけど、
一から挑戦してみると意外と大変。
塩は海水を煮詰め、
油はヒマワリを育ててタネを収穫するはずが…
著者:岩井菊之 編 中谷靖彦 絵
定価:2,750円(税込)
ISBNコード:9784540181382
発行:2019/3
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:AB 36ページ
編者:岩井 菊之(いわい きくじ)
1957年東京都生まれ。
東京薬科大学卒(薬剤師の資格取得)、東京製菓学校洋菓子科卒。
有限会社菊水堂社長。
日本いも類研究会副会長、日本スナック・シリアルフーズ協会監事。
絵:中谷 靖彦(なかや やすひこ)
1968年富山生まれ。
桑沢デザイン研究所卒。
第25回講談社絵本新人賞受賞。
作品に『ビッグパーン!』(農文協)『やっとライオン』(小学館)など多数。
----- 2019/10/ -----
『DEARニュース』194号・開発教育協会 RESOURCES(書評)
タイトル通り「イチから」ポテトチップス作りにチャレンジする男の子を中心とした絵本。注目は、この「イチから」のレベル感。材料をタネから育て・自然から探し出す工程からはじまる。
必要な材料は、ジャガイモと塩と油の3つ。一見簡単そうだが、意外なトラップが待ち構える。必要な量と質の油と塩を確保する難しさ、ポテトチップスに向くジャガイモとそうでないモノ、調理して揚げた後の選別…。スーパーで数百円で買えるチップスの裏に、世界中の人たちの努力や工夫の積み重ねがあるとハッとさせられた。
後半には、ジャガイモの歴史や日本の食料自給率、パーム油についての解説もあり、おいしいポテトチップス作りに対する編者・岩井さんの情熱も伝わってくる。表紙を返したページが「ポテトチップスすごろく」になっており、隅から隅まで楽しめる一冊だ。(佐藤友梨)
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●ジャガイモ専門誌『ポテカル』2019年4月号 <日本の最前線>で紹介
「ポテトチップづくりの絵本を発売、菊水堂・岩井菊之社長」