給食を通じた教育で子どもたちが学んだこと

和井田結佳子 著

地域に根ざした学校給食を体現した
旧久美浜町川上小学校。
関係者への詳細なインタビューから、
教育学の視点で
学校給食を問い直す

給食を通じた教育で
子どもたちが学んだこと

旧久美浜町・川上小学校の
“給食教育”が残したもの

和井田結佳子 著
定価:1,980円(税込)
ISBNコード:9784540231650
発行:2024/3
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:四六 292ページ

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子どもたちの食風景を支え、社会に欠かせない存在であり続ける学校給食。その中で今も「地域に根ざした学校給食」を体現した学校として、人々の記憶に残る学校があります。京都府京丹後市(旧久美浜町)の川上小学校です(2014年3月閉校)。
その推進者である当時の教頭・渋谷忠男先生を初め、教職員、6名の卒業生にインタビューした著者が、その後の社会に「残したもの」を丹念に検討します。
学校給食は本来、誰のためのもの? 教育学の視点から学校給食を問い直すことで、実り多き時間にするために私たちができることを考えます。

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川上小学校給食の実践期の変遷(画像クリックで掲載ページが開きます)

著者

和井田 結佳子(わいだ ゆかこ)

1986年生まれ、埼玉県出身。管理栄養士、2024年4月より京都光華女子大学講師。専門分野は食教育、栄養教育、学校給食。
お茶の水女子大学生活科学部食物栄養学科を卒業し、同大学大学院博士前期課程を修了。その後、自由の森学園中学校・高等学校に勤務。2015年関西に移住し、子育てをしながら学校給食の研究を継続する。2019年東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士後期課程(埼玉大学配置)に進学、2022年3月博士(教育学)を取得。滋賀県高島市にて栄養教諭として働き、埼玉大学教育学部研究活動従事者を経て現在に至る。

目次

書評・反響

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----- 2024/4 -----

今月のプレゼント BOOK

 給食や食育の本当の意味での成果は、子どもたちが大人になったときに現れることかもしれません。そこに着眼し、調査・研究を進めた本書に、興味を持ちました。1976〜1987年にかけて、「地域に根差した学校給食」を体現した京都府京丹後市(旧久美浜町)の川上小学校(2014年閉校)について、卒業生も含め、当時の関係者を取材し、詳細に分析しています。
 本書は、序章「学校給食の教育的意義を問い直す」から始まり、給食の概要を説明した第1部「教育として位置付く日本の学校給食」、本題の第2部「川上小学校の“給食教育”で子どもたちは何を学んだのか」、そして終章「子どもの学びを大切にする学校給食の未来」につなげる構成です。
 川上小学校の学校給食については、当時の給食調理員が作成した9年分の「給食教育計画」が残されており、そこに教育方針や実践内容が細かく記録されています。さらに当時の教頭・渋谷忠男はじめ教職員、6名の卒業生を丹念にインタビューし、給食を通じた教育が「残したもの」を検討していきます。
 子どものころに苦い給食の記憶がある著者は、過去の自分を救う意味でも「教育としての給食とはいったい何だろうか?」と向き合い続けます。最後にたどり着いた給食の「教育的意義」とは? 本書でぜひ確かめてみてください。

『学校給食』2024年5月号 より転載

 

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『日本農業新聞』2024年6月2日 あぜ道書店(読書欄)
 「新たな実践への指針示す」 書評:湯浅規子(法政大学人間環境学部教授)

関連情報

----- 2024/10 -----

特集「給食教育の復権」 「食べること」と「学ぶこと」がかさなる学校給食
で本書著者インタビュー(全17ページ)

『食育フォーラム』No.283 2024年11月号

 

 

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