農福連携のルーツともいえる
イタリア社会的農業。
「社会改良」と「農業再生」という
2つの源流を探し出し、
その有効性を述べる。
アグリツーリズモから
社会的弱者の支援まで
中野美季 著
定価:2,970円(税込)
ISBNコード:9784540241291
発行:2026/7
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5変 272ページ
戦後の復興を経て経済成長が進んだイタリアで、「衰退する農業」と「社会が抱える課題」が出会ったとき、あたかもマイナスとマイナスを掛け合わせたときプラスに転じるように、それらを解決して余りある新しい価値が生まれた。
既存の農業資源を従来とは異なる目的(社会・保健など)に活用し、農産物と同時に人間に必要なサービスを生み出す――こうして生まれたのが、イタリアの社会的農業である。
日本では農業と福祉がつながりそれぞれの問題解決をめざす農福連携が注目されている。そのルーツともいえるのがイタリアの社会的農業。「社会改良」と「農業再生」という2つの源流を探し出し、パンデミックから実証された有効性を説く。
刑務所の中にコーヒー焙煎所を造ったパウザカフェ社会的協同組合。焙煎職人は受刑者
自家製ワイン、オリーブオイル、加工品を販売するアグリツーリズモの直売所。アグリツーリズモ“パテルナ”
農場レベル農村開発の構造 出典:Ploeg and Roep 2003より翻訳・作成
町から来た小学生がオリーブ畑で体験学習
中野 美季(なかの みき)
学習院大学、学習院女子大学非常勤講師。専門はイタリア地域研究(地域食文化、農業・農村、社会的農業、社会的協同組合、社会的連帯経済)。
1960年横浜生まれ。出版社勤務を経てイタリアに滞在(1997~2009)。記者として食農分野を取材し、イタリアの地方都市、農業、農村に親しむ。スローフード協会国際本部でのインターンおよび勤務経験を基に論文を提出し、イタリア食科学大学大学院で修士学位取得。東京大学大学院博士後期課程修了、博士(国際協力学)。
著書に『味覚の学校』(プラート味覚教育センターと共著、木楽舎)、『新装版 人新生の開発原論・農学原論―内発的発展とアグロエコロジー』(分担執筆、創成社)ほか。