能登のムラは死なない

藤井満 著

能登はやさしや 土までも
足かけ4年を輪島支局で暮らした、
元新聞記者による現地レポート
農山漁村を訪ね歩き、風土、生業、
食文化、祭りと信仰、移住者の活躍など
能登半島震災前後の人びとの姿を、
丹念に記録する

第40回 農業ジャーナリスト賞 受賞!

能登のムラは死なない

藤井満 著
定価:1,980円(税込)
ISBNコード:9784540241598
発行:2024/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:四六 288ページ

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2024年1月1日に起きた能登半島地震で、甚大な被害を受けた「ムラ」は復活できるのか?朝日新聞輪島支局で4年を過ごした元記者による、農村再生のための実地レポート。震災前の2011年~2015年にわたり、能登の農山漁村を丹念に訪ね歩いた記事に、震災後の現状の再取材を重ねたレポートで構成。能登の風土、生業(なりわい)、食文化、祭りと信仰、移住者の活躍などについて、震災前後の変化を記録することで、能登のムラの魅力である「逆境でも生きぬく粘り強さとやさしさ」を明らかにする。

photo1

トコロテンをつくるエゴやイワノリなどの海藻は貴重な収入源

photo2

「ケロンの小さな村」を運営する上乗さんと孫の拓夢さんたち家族

photo3

ノリの点検をする皆戸さん夫妻。部屋中に磯の香りが満ちる

photo4

上大沢地区の被災後も、シニアカーで集落に通い続ける

photo5

在来種の大豆・大浜大豆で村おこしを広げた二三味さん

著者

藤井 満(ふじい みつる)

1966年、東京都葛飾区生まれ。1990年朝日新聞に入社。静岡・愛媛・京都・大阪・島根・石川・和歌山・富山に勤務し、2020年1月に退社。2011年から2015年まで朝日新聞輪島支局に駐在。奥能登の農山漁村集落をたずねてまわり、『能登の里人ものがたり』(2015年、アットワークス)、『北陸の海辺自転車紀行』(2016年、あっぷる出版社)を出版。そのほか単著に『石鎚を守った男』(2006年、創風社出版)、『僕のコーチはがんの妻』(2020年、KADOKAWA)、『京都大学ボヘミアン物語』(2024年、あっぷる出版社)などがある。

note 藤井満

 

『能登のムラは死なない』 編集こぼれ話

農文協 公式note

目次

書評・反響

■ 読者カードから ■

----- 2025/4 -----

*被災した能登については東日本大震災などにくらべ、とても情報が少なかったと思います。そうした中でずっと村を歩き取材したことと震災をからめて、その中で何がおき、どうなっているのかがよく伝わってきました。(東京都 教員 70代 男性)

----- 2025/2 -----

*題名に魅せられました。一気読みでした。(東京都 90代 男性)

----- 2025/1 -----

*著者は新聞記者であることから現地をよく歩いているなと感じました。(茨城県 農業 70代 男性)

 

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■ 書評・ネットでの紹介など ■

----- 2025/5/8 -----

本書が「第40回 農業ジャーナリスト賞」を受賞しました

(農政ジャーナリストの会 プレスリリースより)

 本書は、能登半島地震前の能登の農山漁村を丹念に訪ね歩いた取材記事と、2024年1月1日の能登半島地震後の現状に再取材を重ねたルポで構成されている。筆者は、全国紙記者として2011年から2015年まで輪島支局に駐在。その4年間の取材を通して得た地域の歴史・生活文化に関する知識や地域住民との人脈を元に、震災後の能登半島を再び取材しているだけに、生々しい被災の実態だけでなく、農業・漁業を基盤に成り立ってきた地域の強靱さとやさしさ、そこに生きる人々の素顔や思いまで描き出す奥深いルポルタージュ作品になっている。本文のほか、写真の多用、つぶやき的なコメント、コラム、「MEMO」など多彩なコンテンツも効果的で、編集者による高い編集力も感じとることができる。
[農政ジャーナリストの会は、前年(2024年1月~12月)に発表された農林水産業、食料問題ならびに農山漁村の地域問題などに関するジャーナリストの優れた功績(ルポルタージュ、連載企画、出版物、放送番組、映画など)を表彰しています。]

 

----- 2025/2/12 -----

自著を語る 能登のムラは死なない 藤井 満

 私は2011年から4年間、能登で新聞記者をしていた。「なれずし」やイシリ(魚醤)、30種の海藻を食べる食文化、巨大な燈籠キリコの祭りなど、ほかにはない独特の文化に魅せられて集落を訪ね歩いた。昨年元日の能登半島地震後、それらの集落を再訪している。集団避難で無人になったムラに、2次避難先から通って田植えをする人がいた。半年後に水道が復旧すると少しずつ人がもどり、「祭りをやらんけ?」という声も出てきた。
 復興の気運が芽ばえつつあった9月、豪雨で田畑も家々も泥の海に覆われた。「心が折れた」「もう帰られん」...そんな声をあちこちで聞いた。でもそんなどん底でも「昨日までのことは明日への準備と思って進んでいきたい」といったコトバを耳にする。日本中どこでも起きる大災害に備えるためにも、「能登はやさしや土までも」といわれる「逆境でも生きぬく粘り強いやさしさ」にふれていただいきたいと思う。(著述業)

『農業共済新聞』(2月2週号) > すまいる

 

----- 2024/12/18 -----

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